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マンション大規模修繕を成功に導く9か条 その9

2015.6.11~メルマガ第83号~

【今号のお題:マンション大規模修繕を成功に導く9か条 その9

◆設計監理者(設計事務所・一級建築士)の功罪とは?その③
大規模修繕工事における設計管理者活用における課題と改善方法を考える、、、の続きです。

・設計監理者(設計事務所・一級建築士)の課題④: 「『先生』ゆえに失っている柔軟性」

実は、大規模修繕工事の設計を行うために必要な資格はありません。
一級建築士資格を所持していなくても設計を行うことはできます。ただ実際は多くの設計事務所や一級建築士事務所、修繕専門のNPO法人の多くが「一級建築士を派遣します」と言っているために、自然と「大規模修繕工事の設計=一級建築士」となっているようです。

ところでこの「一級建築士」の「士」に、多くの日本人が「先生」と連想するようです。弁護士、税理士、公認会計士、司法書士、、、確かに日本の侍業にはある種の「尊敬されるべき特権」のようなものがあるのかもしれません。日本人は肩書きを大切にする(弱い!?)国民です。

特に「建築士」を「先生」と呼ぶのは、年配の住民に多いです。

年配の方に敬われるためか、マンションの大規模修繕工事を扱う設計監理者(=建築士の資格者)の多くが、管理組合の現場に来ると結構偉そうな態度や雰囲気を出している人が多いと感じます。

それでも良い仕事をしてくれれば良いのですが、プライドが邪魔をするのか、素人である管理組合役員さんから質問や提案があると、自説を頑なに貫く人の多いのが残念です。まるで自説を曲げることが負けを認めることになると言わんばかりです。

お客様は単純に「より良い大規模修繕工事をしたい」理由で素朴な意見を言っているつもりなのですが、それをひとまず受ける(気持ちを理解する)、または本当に良い提案なら住民からの提言でも受け入れる、というスタンスを持っている柔軟性のある方は意外と多くありません。

特に年配の建築士にこのような頑固な方が多く、結局このような建築士が担当になると、「先生」の言うがままの大規模修繕工事しか出来なくなってしまうリスクが高くなります。

経験がそれほど多くなくてもよいので、むしろ若くて柔軟な建築士を担当につけてもらうほうが、住民の要望を汲んでくれて満足度の高い工事になるでしょう。

・設計監理者(設計事務所・一級建築士)の課題⑤:「非常に弱いアフターサービスの支援体制」

最後に、これは「課題①:施工会社との馴れ合いや癒着(前々回のメルマガ参照)」と同じくらい大きな課題だと思っていますが、ほとんどの設計監理者には、大規模修繕工事の完成(竣工)後のアフターフォローを行う思想が非常に希薄です。

良くて「竣工後1年後のアフター点検に立ち会います」「施工会社に見させます」といった程度であり、2年後、3年後、5年後、、、は「呼ばれたら行きます」となります。それも設計監理者選定時のプレゼンテーションのときに口約束程度のところばかりです。

確かに、大規模修繕工事のアフターサービス保証は施工会社が付けるものであり、施工会社が工事の品質について責任を負うことには異論ありません。
しかし施工会社はプロであり、アフターサービスを受ける管理組合は素人です。また工事の不具合は施工会社から正直に申し入れてもらえない限り、漏水でも起こらないと発見できないことになります。

タダでアフターフォローしろとは言いませんし、当社の設計監理サービスも無料ではありませんが、少なくとも施工会社が付けている10年保証の期間内はフォローアップすべきでないでしょうか?この点は今の設計監理者に強く言いたいところですし、お客様ももっと主張して良いと考えますがいかがでしょうか?

(続く)

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以上「梅雨の時期に入り連日の蒸し暑さに閉口」の深山州でした!

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