そんな最悪の天気の中、以前にコンサルタントとして入り、
2年かけて様々な改革を成し遂げて契約終了した都内のマンション管理組合のお客様が、数年ぶりに会社へ来て下さいました。
再びコンサルに入って欲しい、と。
むかし支援したマンションのお客様から再び声がかかることは、いつも嬉しいものです。
聞くところによると、
現在の管理会社の対応が段々と悪くなっている。当社がコンサルで入り、当時一緒に汗を流した理事会が頑張っていた時は管理会社も緊張感を持って頑張っていたのだが、段々と緊張感が失われ、理事会役員間の引継ぎも円滑に行われない(管理会社も協力してくれない)うちに、今日に至ってしまった。
といった感じでした。
今の理事会役員だけを責める気にはとてもなれません。
戦争を知らない子供が戦争を起こすことを責めるのが酷なのと同じだと思うからです。
過去の歴史や理事会役員としてのマインド・具体的な実務などを引き継ぐことができなかった、過去の役員にも同じだけの罪があるのです。
そしてそこを支えるべき管理会社がまったく役割を果たしてこなかったことは、プロとして十分責められるべきかと。
実は、4年前の当時は、理事会の引継ぎの仕組みやマニュアル作りなど、管理組合の継続性が低下しづらくないような支援にもう1年欲しかったのですが、
[管理会社も良くやってくれるし、大丈夫だから]
ということで、2年でマンションを離れたのでした。
そもそも。
マンション管理組合が一貫性をもって継続的な組織を維持するのって、とても大変なことなんです。
たった一人、自分の心の中だって日々ぶれるのです。
私だって、経営者として毎日自問自答しながらぶれないように踏ん張っています。
二人以上が集まって組織になった瞬間、ぶれないことを継続することはずっと難しくなります。
会社組織だって、国家だって、ぶれるんです。
第二次世界大戦で国内外で多くの犠牲者を出した教訓から作られた憲法第9条も、
当時ご苦労された世代から戦争知らない我々の世代になって、たったの70年で少しずつ変容しつつあります。
これだけ統治された国家でさえ、たった70年でぶれだすのです。
(正確に言えばもっと前からなのでしょうね)
固定された理事メンバーがずっと理事でい続けられるような管理組合以外は、数年たたないうちに管理運営の方向性がぶれるのは、当然なのです。
そして、固定された理事メンバーが頑張っているマンションも、その理事メンバーがいなくなったら、必ず組織は変容します。
必ずです。
人の集まりですから、まったくぶれない、ということはありえません。
僕ら、マンション管理士の仕事のひとつは、この
[管理組合という組織が正しく積み重ねてきたことが、理事会が代替わりしてもぶれないように全力で支える]
ことなんだと、思っています。
今回は再びカムバックとなりそうです。
数年前に果たせなかったコンサルティング。
今度はきっちりと注入させていただきたいと思います。
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《マンション管理の良し悪しが「住み心地」と「不動産価値」に影響を与える時代を創る》
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