管理費の会計は家計で例えるなら[生活費の家計簿]です。
管理費=生活費を見直して、削減した管理費=浮かした貯金を、将来のための修繕積立金=貯蓄へ回すか、ゆとりある暮らし=共用部分や設備・植栽などのバリューアップや居住者間コミュニティ醸成に投資することができるようになります。
家計と同じことを、マンション管理組合の会計でもできるのです。
このような話をして、理事さんから一番多い質問は、
[マンション管理費が削減できたら、毎月支払い額の削減ができるの?]
です。
やっぱり、毎月の支払い額は減らしたいですよね。
気持ち、わかります。そして、支払い額を減らすことは可能です。
住民の総会へ提案して、可決承認されれば、可能です。
技術的には、可能です。
毎月の支払額を減らす前に、一度チェックしていただきたいことがあります。
それは、[生活費は浮いたけれど、将来のための貯蓄は間に合っているか]ということです。
つまり、修繕積立金が将来的に足りないなら、削減した管理費=生活費を、修繕積立金=貯蓄に回して、将来に備えていただきたい、ということです。
毎月の支払い額を一旦引き下げると、[やっぱりお金が足りない]からといって、再び値上げすることは、合意形成上難しくなります。
毎月の支払い額を引き下げることは[直接還元]ですが、
将来の修繕積立金の値上げ額を軽減するためにストックしておく[間接還元]を先に検討し、それでもお金が余るようであれば、毎月の支払い額を減らしてくださいね。