とある顧問先マンションの理事会で、
理事会の決議(総会へ提案する内容)
に反対されたある理事さん。
『私は理事会の合意に従いますが、総会では一個人として「反対」に手を挙げます』
と、ご自身の筋は必ず通す方です。
私は終始自分の考えを貫く、この理事さんに共感しています。
そして昨日の総会。
メガマンションであり、かつ管理組合とって重要な議案だっただけに、参加者の多くから議案に対し沢山のご質問、賛成、反対、ご批判の声が上がりました。
私は議案説明者、兼質疑回答者として受け答えに終始していると、
その理事さんが横から「補足ですが」と丁寧にフォロー説明して下さいます。
理事会決議に則り、理事として誠実に対応されました。
その場で「私は反対です」とアピールすれば、
あるいは総会の「場」の空気が変わるかもしれない場面です。
そして最後に理事長から「賛成の方、挙手をお願いします」と採決をとったところ、
その理事さんは理事の中で唯一手を挙げませんでした。
理事としての本分を守り、個人としての一貫した姿勢を貫く。
人生の大先輩に大変失礼ながら、
鑑だと思いました。しびれました。
ああ、こういう方とご一緒させて貰えるこの仕事はなんて素晴らしいのだろう。
その方は総会が終わると笑顔で帰られました。