私の師匠に良く言われます。
「想いに囚われてはならない。」
我執を持つな、ではなく、持ってしまった我執を捨てよ、と言うことだと思っています。
人間ですから、全く欲を持たないことは聖人君子や悟りの境地に達した僧侶でないとできません。
私も小さな人間ですから、毎日自己を振り返り、時に戒めるように努力しても、なかなか我執から
逃れられません。
マンションの理事会役員さんの中にも、修繕委員会さんの中にも、
「こうしたい」という想い(=欲、といっても良いでしょう)に囚われて、
その想いが原動力になって活動している方を見かけます。
・自分の金銭的利益になるように。
・自己の顕示欲を満たせるように。
これはいけません。
・自分が正しいと思ったことを果たせるように。
これは一見、問題ないのでは?と思いますが、「正しい」の尺度は人それぞれあります。
これらの「我執=囚われの気持ち」を直言すると、たいてい私は嫌われます。
当社の技量不足に対してお怒りなる方以外で当社を批判される方は、
残念ながら上記の想いをお持ちの方に多いです。
マンション内で合意形成を図ろうとするときには、
もちろんファシリテーションの技術も必要ですが、
まずは自分の意見を押し通す前に、お互いの意見に耳を傾けて
全員の最適を目指そう、という根本的な考え方を持って頂くことが大切です。
マンション大規模修繕工事を成功に導く9か条とは?
マンション管理士(管理組合コンサルタント) メルすみごこち事務所
《管理組合の良し悪しが「住み心地」と「不動産価値」に影響を与える時代を創る》