不動産・建設・マンション関連業界が不況である中、事業規模こそ小さいけれど堅調なのが、マンション管理業界です。
もともと日々のランニングコストを扱う業界は好景気時には存在感が薄く、不況に強いものですが、マンション管理業界はこの点で脚光を浴びつつあります。
当社もマンション管理関連の仕事ですが、特に不況と言うのは感じませんし、それまで不動産・デベロッパーの方を向いていた企業が我々のところにきては
「今後はストックビジネスですから、管理組合向けの○○事業を立ち上げました」
と言って営業に来られるところを見ると、まさに管理業界はこれからが華なのかもしれません。
さてそんな中、面白い話がありましたのでご紹介します。
マンション管理業界では大手による中小規模の管理会社に対するM&Aが活発に行われていますが、取引価格の目安として
「管理戸数 × 6~9万円」
が相場である、というものです。
船井総合研究所さんのレポートはこちら
(M&Aの仲介を通じて仲介手数料を得るというビジネスをやっているようです。)
私が懇意にしている都内の管理会社社長と雑談の際
「最近3社からM&Aの話が来ていてさ、戸当たり10万位のところもあるんだよ。ひと頃は5万円だったことを考えると、管理業界バブルだねぇ」
とこんな話も聞きました。
仮にある3,000戸を管理する管理会社を買収するとすると、
「3,000戸 × 100,000円 = 300,000,000円」
と、3億の値が付くということになります。
確かに大手管理会社としては、まとめて数千~万単位の管理会社を吸収したほうが、個別の管理組合からのリプレース(管理会社変更)により地道に管理戸数を増やすより効率的、ということになります。
マンションに住んでいる皆さんの知らないところで、お世話になっている管理会社のM&Aの話が進んでいるかもしれませんよ(笑)