投資用マンションやリゾートマンションなど一部を除き、多くのマンション管理組合では、
外部に居住する(マンションに住んでいない)区分所有者は理事会役員になれない
というルールになっていると思います。
(管理規約を見てみてくださいね)
マンションに居住していないと現場の状況に即した対応(議論)が難しいし、そもそも遠いところに住む方に理事会への出席を強要するのも酷です。
で、その外部区分所有者に対し管理組合として
「理事会役員としての負担を免れている」代わりに、お金で貢献してもらうべく「協力金」を徴収する
というやり方が適法、と判断された最高裁判決が、昨日でました。
~~山梨日日新聞より転載~~~~~~~~~~~~~~
分譲マンションの一室を賃貸に出すなど実際には住んでいない区分所有者に対し、管理組合の役員業務を免れているとして月額2500円の住民活動協力金を課すことの是非が争われた訴訟3件の上告審判決で、最高裁 第3小法廷(堀籠幸男裁判長)は26日、いずれも課金を適法と判断した。
3件は大阪市北区の「中津リバーサイドコーポ」(4棟、計868戸)が舞台。判決はいずれも管理組合側の全面勝訴で、不在所有者5人(うち1人は故人)に計99万円の支払いを命じた。
区分所有法は「組合の規約変更の際、一部の所有者に特別な影響を及ぼす場合は承諾が必要」と規定。今回の金銭負担が「特別な影響」に当たるかが争点だった。
マンション管理組合は、住人の高齢化などで担い手不足に陥る恐れが懸念されており、不在所有者に応分の負担を求める動きも出てきそうだ。
判決は「居住所有者だけが役員になって良好な住環境の維持を図り、不在所有者は利益のみ享受している。不公平是正のため不在所有者に金銭負担を求めることには必要性、合理性がある。『特別な影響』を及ぼす場合には当たらない」と指摘した。
1月26日
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
もともと上述のマンションと同じような仕組みを採用している管理組合はありましたが、この判決で組合員間の不公平感を低減する方法の一つとしての「別途徴収」が定着するかもしれません。