初夏を思わせるような陽気と青い空を見ていたら、何故か急に管理会社時代の怖かった出来事を思いだしました。
2社目の小規模管理会社時代。
とあるマンション管理組合の担当を引き継ぎ、管理組合の状況を把握すべく月次報告を見てみると、管理費等の長期滞納者が全体の4分の1もいるではありませんか。
その中でも長期の部類に入るある区分所有者。
夜のネオンまぶしい繁華街の一角にあり、1階の店舗部分を転貸に出していましたが、警察による風営法の取締りが厳しくなりお客さんが入らなくなり、テナントもつかなくなり滞納を開始したらしい、と理事会役員からの噂情報。
手紙・電話もなしのつぶて。とうとう私がその滞納者宅を訪問することに。
その日は今日のような晴天でした。
そこは住宅街にある2階建ての古いアパート。
1階の窓からレースのカーテン越しにスキンヘッドの「いかにも」風な男性が2人、だらしなく寝ていました。当たりには酒やジャンクフードが散らかっています。
意を決してインターホンを鳴らしますが出てきません。
深酒をしていたのか深夜の仕事だったのか、起きる気配がありません。
仕方なく数回、
「ピンポーン」「ピンポーン」「ピンポーン」「ピンポーン」「ピンポーン」
いきなりドアが勢い良く開き、
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『ん~?何?何なの?』
あの~、す、鈴木さんですよね、○○マンションの管理費滞納の件で、、、
『あ~?しらねえよ、俺は○○じゃねぇよっ!』
いえ、住所間違いないですよね、鈴木さんご本人ですよね?
『違うって言ってんだろ、こっちは寝てねえんだよ、用が済んだら帰れっ!!』
すすすみませんでしたっ
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スキンヘッドが鬼の形相でにじり寄ってきたのに度肝を抜かれました。
脇の下にびっしょり汗かいたのを思い出します。
実は、本当に人違いだったのです。
本当の住所は『北△△』なのに、管理会社のデータ打ち込みミスで『南△△』となっていたのでした。
その後本当の滞納者とコンタクトを取り、以後3か月分ずつ払うことで合意。
春眠暁を覚えずのところ、眠いところを起こしてしまいすみませんでした!
マンション管理士 メルすみごこち事務所