(前回記事「小規模マンション「復活への道」(2)」はこちらをクリックして下さい。)
それまでの自主管理から一部委託管理(会計・出納)への変更の目処がつきました。
次に取り掛かったのは、「管理規約の全面改訂」です。
それまでの管理規約は、昭和50年代の新築時に作られたもので、今まで一度も改訂されたことがなく今日に至っていました。
当初、私は現状に合った内容への「修正」を提案しました。
しかし規約をめくっていくと、ちょこちょこっと修正する方が大変なくらい現実と乖離している内容でしたし、そもそも当時の規約ですから、データもありません。
コピーのコピーの、そのまたコピーされた規約は所々条文がかすみ、PDFファイルをWordファイルへ変換するのも容易ではない、と察しがつきました。
「こりゃイカン!」と思い直し、その場で全面改訂(標準管理規約【※】の準拠バージョン」の提案に切り替えたのでした。
【※】マンション管理を管轄する国土交通省が作成した管理規約の標準モデルのこと。
この見直し作業においては、マンションの歴史や特性を上手に盛り込まないと矛盾が起こりますし、標準管理規約はあくまで「標準」であり、こちらのマンションでは当てはめない方が良い条文も多々ありましたので、結局は第1条から一字一句見直すことにしました。
この作業は時間がかかりますし慎重に行わなければなりません。本来の私の性分からすると得意ではないほうでしたが、やり終えた時は爽快感があります。(こんなことを言っていたら管理士失格!?)
さらに、ほとんど未整備であった使用細則や運用細則、各種申請書式も完備させ、まったく新しい管理規約ができました。
理事長と数回のキャッチボールを経て、理事会の承認を得たこの新管理規約も、管理会社導入(前回ブログ参照)と同様に臨時総会で議案化することになります。