皆さんのマンションでは、雑排水管清掃を定期的に行っていますか?
雑排水管清掃とは、各専有部分の台所(キッチン)、浴室、洗面台、洗濯機置場(防水パン)の排水口から高圧ホースを差し入れ、配管を洗浄する作業を言います。
もちろん各専有部分からの配管が集まる共用配管も清掃します。
定期的に実施しないと、特に台所配管に汚れや油等が付着し水の流れが悪くなると同時に管の劣化を早めます。
管理会社が委託で入っているマンションでは年1回から2年に1回の頻度で実施しているところが多いです。
ところが、新築以来30年間、雑排水管清掃を全く実施していない、という私が今まで積み重ねてきた常識を覆すマンションに出会いました。
埼玉県にあるその小規模マンションでは、長らく自主管理が続き雑排水管清掃についての情報が入らず、区分所有者のマンション管理に対する意識が低かったことも手伝って清掃を実施していなかったようでした。
昨年ある区分所有者宅で台所排水詰まりのトラブルがあり、そろそろ全体で実施せねば、、、という話になったそうです。
そして先月、このマンションでは「30年目にして初」の清掃を実施しました。
新築以来30年間、雑排水管清掃を全く実施していない、というマンションで、先日初の清掃を実施しました。
雑排水管清掃車なんと!
その結果、、、
全く水漏れなしでした。
施工から1ヶ月経過しても連絡がありませんので、水漏れは起きていないことになります。
実際は、工事に先立ちキッチン下の蛇腹管(塩ビ)だけは改修しました。
またキッチン排水口から差し込んだホースが共用縦管までたどり着けなかったお宅が1件ありました。
(つまり横引き配管の途中で大きな付着物があり取れなかった、ということです。)
それにしても、このマンションは(あくまで結果ですが)雑排水管清掃を実施しないことによる大きな節約を果たしたことになります。
仮に50世帯として1回当たり236,250円×30年=約700万円貯めたことになります。エレベーターのリニューアルがタダになる計算ですね。
詰まりがあったり臭いが逆流したり、もちろん配管が痛み水漏れのリスクが高まったりしますので、もっと早い段階で定期的に清掃すべき、という考えは変わりませんが、年1回の実施に?がつく、貴重な勉強でした。