2013.8.27~メルマガ第41号~
【今回のお題:大規模修繕工事の流れを人間の治療に例えて理解する(第2回/全2回)】
大規模修繕工事の流れを「人間が自分の体を医者に見てもらうシーン」と
重ね合わせて解説します。
※50世帯程度のマンションで会合が月1~2回あることを想定しています。
前回(1回目)は、
1.設計監理者の選定(2ヶ月)
2.建物・設備の劣化診断・調査(3ヶ月)
3.大規模修繕工事の設計(仕様の作成、3ヶ月)
と話しました。
4.施工業者(ゼネコン)の選定(2ヶ月)
いくら精度の高い修繕設計が出来上がっても、
実際の工事の腕が悪ければ大規模修繕工事は失敗します。
また修繕工事の腕が良くても工事期間中の居住者対応が悪ければ
トラブルが増え不満足の結果に終わります。
さらに修繕工事費が高くなれば
組合員の金銭負担が増えることになります。
施工業者選びは、例えるなら専門医療チーム選びと云えましょう。
また、人間誰しも
「産まれた病院で一生健康のお世話になることはない」
のと同じように、新築時の施工会社(ゼネコン)へ
大規模修繕工事を発注しなければならない、という固定概念は不要です。
費用対効果が最大となる施工業者をいかにして選ぶかが重要となります。
5.本工事(3~4ヶ月)
施工業者を選定したら、総会で組合員の賛成を経て、
いよいよ大規模修繕工事を実施します。
工事前の説明会では、工事期間中の注意事項(ベランダの利用や
エアコンの使用制限、共用部分での注意事項、各種お知らせ方法や連絡先など)
についての説明をします。
その後、建物の周囲に足場(職人が作業中に移動する骨組み)が組み立てられ、
さらにシートを覆い被し、工事がスタートします。
この工事期間中の設計監理者の役目は、施工業者の責任者(現場代理人)との
打ち合わせや指導を通じ、修繕設計どおりの工事ができているか、
当初設定した工事予算の進捗をチェックすることがメインとなります。
6.工事完成(竣工)後のアフターフォロー
完了検査を経て無事に完成(竣工と言います)すると、
大規模修繕工事そのものは終了します。
しかし工事の完成から劣化はスタートしている、とも言えますし、
完成された工事内容については最長で10年間の
アフターサービス保証が付きます。
そこで、人間で言えば「術後の健康状態」を維持するための
経過観察(通院・投薬・リハビリなど)が必要であるのと同様に、
設計監理者による定期チェックを受けることをお勧めします。
全体の流れは以上です。
ひとくちに大規模修繕工事といっても、
計画段階から完成後のアフターフォローまで
様々なプロセスがあるのですね。
工事の成否がその後10年、30年、100年と
マンションの住み心地や不動産価値に影響を与えます。
確実に取り組みたいものです。
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以上「一日一食の蒟蒻畑(こんにゃくばたけ)で5キロ痩せた」深山でした!