2013.5.14~メルマガ第34号~
【今回のお題:管理費を下げたい その前に5『広報は恋人へ手紙を出すように』】
これまでのコラムでは、
・マンション管理組合における合意形成のスタートは
「何が問題で」「どうすべきなのか」のストーリー作りが大切
・説明は論理的な内容だけでなく、感情的な訴えも必要
・説明内容もさることながら『誰が説明するか』も大切
を書きました。
○広報は恋人へ手紙を出すように
さて、これまでのコラムの流れに沿って、あなたがマンション管理組合の中で成し遂げたい提案について
理事会の中でコンセンサス(合意形成)が取れたとします。
そして次は、マンション住民全体へのアプローチが必要です。
今、あなたには
『論理的に説明された説明資料(前々回コラム)』と
『理事会役員に理解頂けた説明力(または説明力のある仲間の理事。前回コラム)』
があります。
ここまで用意できているなら、
同じことをすぐに総会で実践すれば良いのではないか?と先を急ぎたくなります。
しかし、一般の住民に対して理解を得ようとするとき、合意形成のアプローチを
少しだけ『丁寧に』行う必要があります。
なぜなら、理事会役員どうしは定期的に顔を合わせることができているので、
まだコミュニケーションが取れやすい、という前提がありますが、
一般の住民と理事会役員とはほとんどコミュニケーションが取れてない可能性が高いからです。
例えば、マンション住民へ『管理会社に対する満足度』を聞くと、
理事会経験者は『フロント担当者の理事への支援』を連想して満足・不満足を考え、
一般住民は『管理員さんの対応・清掃状態・植栽の枯れ具合』を連想します。
一つの言葉の定義をとっても受け取り方は様々ですし、例え言葉の理解が一致していたとしても、
見る視点が違えば受ける印象も異なるものです。
マンション住民へのアプローチは、
いきなり説明会や総会ではなく、まずは『広報活動』を行ってから進めることをおススメします。
○広報は『インパクトのあるものを』『こまめに』『連載もので』
広報とは
・チラシ(全戸配布)
・チラシ(掲示・回覧)
・理事会議事録
・ウェブ(マンション内SNS)…ここでは絶対数が少ないので割愛
が考えられます。
・広報は、インパクトのあるものを
→内容を過激にするということではなく、見た目のインパクトを大切にして欲しい、ということです。
紙媒体はポストに入れるにしても、他のチラシやDMに紛れてしまうことが考えられます。
子供がポストから取り出してゴミ箱へ捨てられては届きません。
なるべく文字を大きく、タイトルはインパクトあるものに、そしてできるだけカラーでのチラシ作成を
おススメします。
なおカラーは白黒に比べて当然お金がかかりますが、広報には十分なお金をかけるべきでしょう。
伝わらない広報にお金をかけて話が先に進まないなら、他のコストを絞ってでも広報にお金を投資すべきです。
・広報は、こまめに
→広報で楽をしようと1回で多くの情報を詰め込もうとすると、字が小さくなったり字だけになったり、
要約しすぎて伝わらない可能性が高くなります。
そもそも一般の住民は理事会よりも問題提起や提案内容に対して理由や経緯など理解していません。
一から親切に順を追ってわかりやすく説明するためには、1回の広報だけでは不足することが考えられます。
人は複数回に亘って触れていくことで徐々に認識が深まったり親近感がわいたりするものです。
たとえ1回でわかるような簡単な内容であっても、あえて3回に分割して広報することも理解を深めるポイントです。
また、3回も広報すれば『提案内容について事前に徹底周知した』という証拠にもなります。
・広報は、連載もので
→せっかく3回に分けて情報発信するなら、
『その1』『その2』『その3』と連載ものとすることをおススメします。
連載にすることで続きが読みたくなりますし、ストーリーだてて説明することにより読み手の理解が深まります。
以上のように、どんなに優れた提案であっても、
一般住民には『好きな人へマメにアプローチするかのような丁寧な広報』は非常に重要です。
そのうえで、3回目の広報でいよいよ・・・・
『住民説明会やります!』『アンケートをとります!』『総会を開きます!』
と次のステップへと導くと円滑な合意形成の一助になります。
例えば、管理会社のサービス品質を維持しながら管理費を削減したい
ということが理事会で合意形成取れたときに、あなたならどのようなストーリーで3回の連載チラシを広報すれば
住民の理解が得られやすくなると思いますか?
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次回以降のメルマガでは、合意形成を促進するために
35号 アンケートにもルールがある
36号 先輩への気配りを忘れずに
37号 総会の出欠票は「取りにいくもの」
38号 議案の中身も説明者次第
について書いていきます。
・論点整理から合意形成を支援して欲しい!
・いますぐ合意形成をはかり問題解決しなければならない!
・隔週のメルマガは待っていられない!
と言う方は気軽にご相談下さい。
(無料面談サービス)
https://e-sumigokochi.com/category/1305536.html
以上、「セブンイレブンの店内がセブンイレブンブランドの商品に占拠されつつあるのに驚いた」深山でした!