2013.3.26~メルマガ第31号~
【今回のお題:管理費を下げたい その前に(管理組合の合意形成で必要なこと)2】
○合意形成には「ソフト」な進め方と「ハード」な進め方がある
マンション管理組合の運営においては、よく
「合意形成を大切に」というフレーズを耳にします。
実際に当社のホームページ(トップページ)にも、
『マンションの対話や合意形成を重要視する管理組合コンサルタントです』
と明記しています。
そこで、マンション理事長の多くが「合意形成と大切に」と聞くと、
・一人ひとりの組合員へ丁寧に説明して、
・委任状や議決権行使書の全員賛成を目指して、
・全員とまでいかずとも圧倒的な賛成を得て、
・総会で反対意見が出ずに『しゃんしゃん』と可決される
と、このような「ソフトランディング」を想像し、
何でもかんでも丁寧に手間隙をかけて、住民の意見に耳を傾けて
少しでも反対の空気を読むとアンケートを実施するような、
石橋を叩いて渡ることをイメージされる方が多いのではないでしょうか。
そしてアンケートの結果。賛成が6、反対が4くらいだと
「合意形成が難しい」と審議を諦めるか、先送りにするか、、、と、
議論をやめてしまう理事会が結構多いです。
合意形成=住民の総意を得る
と考えてしまうと、多種多様な考え方や環境の方が混在して所有する
分譲マンションでは、ほとんどの懸案事項は物別れに終わってしまい
結局何も進まない管理組合になってしまいます。
これでは何のために理事会役員を務めるのか、
せっかく問題意識を持っても何も解決できず、
全く無意味で空しい任期になってしまいます。
これは、マンション管理組合に懸案事項が少なく、割と平穏な時期によくある話です。
新築時期からひと段落する第4期から、1回目の大規模修繕工事の準備開始前に当たる
第10期位までがそれに該当するマンションが多いと言えます。
○時には「ソフトな合意形成」ならぬ「ハードな強引形成」が必要な時もある
一方で、
・管理会社との関係がうまく行っていない
・将来修繕積立金が枯渇してしまう
・特定の理事役員が理事会を牛耳ってしまう
・建物や設備が痛んでいて生活に支障を来たしている
こういったケースでは、住民間での合意形成の機が熟していなくても、
『多少のリスクを犯してでも立ち上がり、強烈なリーダーシップを
発揮できる人』が理事長になって進めることが重要です。
「住民間の合意形成を図ってから動く」といった時間的余裕がない場合は、
話し合い云々の前に『解決に向けて多少の混乱を覚悟してでも成し遂げたい』という
推進力が必要であり、理事長にはある程度の強引さやスピード感も必要です。
【関連コラム】マンション管理組合の歴史は『戦争と平和の歴史』そのものだ
https://e-sumigokochi.com/category/1704859.html
○原理原則はやはり「合意形成」
とはいえ、「強引形成」が必要なことは稀であり、
ほとんどの場合は理事会(理事長)が中心となって他の住民と対話を重ねながら、
多くの賛成を得て課題を解決するプロセスを得る必要があります。
では、ソフトな合意形成を目指す管理組合の運営方法は
どのようなものがあるでしょうか?
次回メルマガから、次の流れで書いていきます。
32号 何をするか、と、誰が言うか
33号 何が問題で、どうなるのかのストーリーを語る
34号 広報は手紙を恋人へ出すように
35号 アンケートにもルールがある
36号 先輩への気配りを忘れずに
37号 総会の出欠票は「取りにいくもの」
38号 議案の中身も説明者次第
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https://e-sumigokochi.com/category/1305536.html
以上「東横線の渋谷駅が地下になり地下迷路から脱出に15分かかった」深山でした!