2015.1.27~メルマガ第74号~
【今号のお題:マンション大規模修繕を成功に導く9か条 その2】
大規模修繕工事のプレーヤーとは?③
「施工会社(ゼネコン)」
実際に大規模修繕工事を請け負う「元請業者」を指します。
マンション管理組合と請負契約を結び、何千万円~マンション規模によっては数億円規模の報酬を支払い、
工事の完成を依頼する先、いわゆる「修繕工事版のゼネコン」です。
ゼネコンという名前だけあって、発注者であるマンション管理組合に対して大規模修繕工事の一切の責任を負い、
工事全体の取りまとめを行う立場となります。現場でとりまとめを行うのが現場代理人(現場監督)です。
なお、実際の工事に際して、ゼネコンから派遣されるのは営業担当者と現場代理人くらいが殆どで、
実際に作業を行うのはサブコン(いわゆる下請け・専門工事会社)となります。
昨今では、タワーマンションなど特殊な現場での施工実績や工事期間中の居住者対応、
工事完成(竣工)後のアフターサービス対応などで少しずつ特色を出している施工会社も出てきていますが、
やはり[決められた工事を確実に遂行する]ことが一義的に求められる世界ですので、
企業規模や実績・有資格者数などの定量的なデータ以外に差別化しづらい世界です。
ちなみに、新築工事を行うゼネコン(こちらのゼネコンの方が馴染みがありますよね)も
マンション大規模修繕工事の見積もりに参加してくることがありますが、
実際は上述の「大規模修繕工事のゼネコン」を下請けのように使うことが多く、
その分コスト高(管理組合の負担が増える)になる傾向にあります。
[現場代理人]
上述の施工会社(ゼネコン)のスタッフで、実際に大規模修繕工事が始まったら常駐で派遣される、現場責任者です。
特にマンションの大規模修繕工事においてゼネコンの価値のひとつに、派遣する現場代理人の能力
(下請けのマネジメント能力や管理組合理事や住民とのコミュニケーション能力など)と、
現場代理人のフォローアップ体制に負うところが多い、と言えます。
この現場代理人の能力と人格次第で、工事の成否や満足度が大きく変わってきます。
管理組合の理事(専門委員)や居住者は、工事中はこの現場代理人とのやり取りを通じて工事の進捗を見守ることになります。
マンション管理組合が施工会社を選定するときの大きなポイントとして、この現場代理人の良し悪しは重要です。
技術力に加えコミュニケーション能力も必要な、修繕工事現場のキーマンと言えるでしょう。
なお、若い現場代理人には当然経験が不足していますが、やる気と元気があり、真面目で人柄が良ければ、
会社のフォローアップと後述する設計監理者のチェックが入り工事が適切に全うできることを前提に任せてみる
(経験を積ませてあげる)と言う発想を持っていただきたいと思います。
これからますます増えるマンションとともに大規模修繕工事案件も増えますが、
人手不足の業界でもありますので、管理組合の皆さんには[将来の卵]を厳しくも温かく育てる目を持っていただきたいと思います。
(終わり)
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以上「温泉つきマンションの温泉をいただき、効能で頭も良くなった!気がした?」深山州でした!