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2017.02.24

設計コンサルタントによる不正リスクの防止事例(国土交通省から)

設計コンサルタントによる不正リスクの防止事例とは

マンション管理コンサルタントの武居(たけい)です。
前回コラム「設計コンサルタントによる不正事例(国土交通省から)」はこちらでおさらいしてください。

国土交通省から出た通知には、前回コラムに書いた「不正事例」だけでなく、「不正を防止した事例」も書かれています。(通知文を抜粋しわかりやすく修正させていただきました)

  • 利益相反的な提案をしてきた設計コンサルタント会社を除外して選定した事例:管理組合において、公開された情報(実績等)を基に3社に見積りを依頼し、設計コンサルタントを決定した。採用されなかった2社は、設計コンサルタント報酬は安価だったものの、修繕工事とセットでの契約が条件となっており、総工費(設計コンサルタント報酬+大規模修繕工事日本体の合計)がかえって高額になるため、選定しなかった。その後、設計コンサルタント会社に施工業者選定支援を依頼せず、管理組合が新聞・雑誌・経験上の知識などの情報を基に施工業者15社に見積もりを依頼し、うち7社から見積りが提出され、金額・内容・実績等を勘案し、上位2社に絞り込んだ。工事項目の絞り込みなど修繕工事費の削減に向けた提案を行った施工業者を管理組合が主体的に決定した。
  • 施工業者を公募など透明な形で募集し、理事会における投票・審議など公正な手続の下で決定した事例(1):設計コンサルタント会社は、公募及び紹介に基づく13社のうち、5社に関して管理組合の担当役員が個別面談を行い、予算超過であった最高値の会社と、業務を十分に行えないと考えられる額であった最安値の会社を選考から除外し、3社に絞り込み、設計に詳しい者と相談しつつ、理事会の過半数賛成となるまで、理事会投票を数回行い決定。施工業者は、管理組合からゼネコン6社に提案を依頼し、書類審査により3社に絞り込み、理事会投票を数回行い決定した。
  • 施工業者を公募など透明な形で募集し、理事会における投票・審議など公正な手続の下で決定した事例(2):設計コンサルタント会社の選定は、従前から理事会のアドバイザーに就任していたマンション管理士の協力を得ながら、管理組合団体や他の管理組合からの紹介に基づき候補5社を選定し、提出された見積金額・実績・会社規模等を勘案して1社に絞り込み、通常総会で承認した。施工業者は、専門紙で公募し、5社に現場を案内した上で、見積金額・実績・工事内容・会社規模・アフターケア等を勘案して管理組合の担当役員が1社に絞り込み、臨時総会で承認した。

この3つの事例を見て、

当社が提案する内容(方法)と同じ!

これぞ、当社のやり方・考え方だと再確認しました。
当社サービスや考え方は間違っていない、と。

設計コンサルタントによる不正はマンションの修繕積立金を毀損させる

設計監理方式で大規模修繕工事を行うことは大賛成です。設計と施工とを分けて「緊張感ある関係」のもとに、良い品質の修繕工事を安く発注することができます。当社もわずかながらに設計監理業務をお引き受けしています。

しかし、この「設計コンサルタント」と「施工業者」とが「緊張感のない関係」であると、「馴れ合いの関係」のなかで悪い品質の修繕工事を高く発注せざるを得なくなるわけです。

もうこのような設計コンサルタントは業界から退場してもらいたいです。社名公表制度を作るべきですね。

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