2015.10.8~メルマガ第90号~
【今号のお題:マンション大規模修繕を成功に導く9か条 その16】
多くのマンション管理組合では、大規模修繕工事の完成(竣工)で「すべてのプロジェクトが終わった」とホッとされますが、
・このマンションを15年、30年、50年、100年~と維持したい
・将来売却したり相続するためにも、不動産としての価値ある状態を保ちたい
・長く快適に心地良く暮らしたい
と思いませんか?
大規模修繕工事後に管理組合として取り組むべきことの3回目です。
大規模修繕工事が終わると、修繕積立金が数千万円~億の単位で支出され、口座の残高が一気に減ります。中にはほとんどの修繕積立金を使い果たしたり、金融機関から借り入れしたような管理組合もあるでしょう。
そこで気になるのが 「これから先の修繕工事を今の修繕積立金の額で賄えるのか?」 と言うことではないでしょうか?
そこで必要なのが「長期修繕(積立金)計画の見直し」です。
長期修繕(積立金)計画とは、マンションの建物・設備を部位ごとに分類し、長期的(たいていは25~35年後)にみて必要であろう修繕(更新)項目と数量・おおよその費用(管理組合から見れば、支出見込み)を算出したものです。
これに組合員の皆さんが毎月支払っている修繕積立金(管理組合から見れば、収入見込み)とを照らし合わせて、
・将来的に修繕工事費を工面できるのか
・工面できない場合「いつ」「いくら位」不足するのか
を予測するための資料(一覧表やグラフ)を「長期修繕(積立金)計画)」と呼んでいます。
工事が終わった後で、この計画の内容を一度見直すことをお勧めしています。
特に、大規模修繕工事費は一回の支出額が大きく、十数年おきに同額程度が支出されると仮定すると、この支出見込み額だけでも今回行った大規模修繕工事費を参考に計画へ反映させることで、将来の支出見込みの精度が高まります。
そして現実的に「修繕積立金が工面できるか不足するか」が見えてくるようになります。
見直しの結果、修繕積立金がこのままでは足りない、ということが判明した場合、組合員の皆さんから毎月徴収する修繕積立金の値上げを検討しなければなりません。
建物・設備は人間の体と同じで、年を追うごとに劣化が進行し、維持費がかかるようになります。1回目、2回目の大規模修繕工事を終えたあとの20年、30年、、、を視野に入れた場合、これまでの修繕積立金徴収額では足りない可能性が高くなります。
大規模修繕工事が終わったら、次の大規模修繕工事やその先を見越して長期修繕計画を確認して、財政面で将来どのような推移になるのかをチェックしましょう。
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以上「妻からの『だらしない』のお叱りに体が震えた」深山州でした!