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トップ » 管理士の活用方法

この事前準備は、当社に問い合わせいただくための準備ではありません。
理事会での検討段階で幾度となく問われることになる「管理士の必要性」を、自信をもって説明していただくための準備です。
ですので、そこは大丈夫、という方は読み飛ばしてください。

1.管理士の必要性について理解を深める

(1)マンション管理士とは何か

マンション管理士は、資格がなくてもその業務(マンション管理組合向けのコンサルティングサービス)に従事する事はできるが、資格取得者だけが名乗ることができる「名称独占資格」です。つまり、マンション管理士でなくても経験・知識があれば管理組合にコンサルティングサービスを提供することは可能です。

ではマンション管理士は、難関試験を突破するだけの知識があるという単なる拍付けに過ぎないのでしょうか。

「マンション管理士」は相談者=管理組合を保護するため、マンション管理適正化法で様々な縛りを受けています。

①使用失墜行為の禁止

マンション管理士は、管理士の信用を傷つけるような行為をしてはなりません(罰則規定あり)。

②講習の受講

マンション管理士は、最新の知識を身に付けるため、5年毎に登録講習機関で講習を受ける必要があります。

③秘密保持

マンション管理士は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た秘密を漏らしてはなりません(罰則規定あり)。

④名称の使用制限

相談者を保護するため、マンション管理士でない者は、マンション管理士または、これに紛らわしい名称を使用してはなりません(罰則規定あり)。

マンション管理組合は、多くの居住者の財産を預かりながらその大半が主体的な管理のなされていない特殊な団体です。そこに目を付けて寄ってくる数々の悪質な業者から管理組合を保護することは一連の制度の主旨でもあり、その役割を担うマンション管理士自ら管理組合を食い物にすることがないよう、厳しく法律で縛っているというわけです。

管理組合向けの商品やサービスを提供している業者もコンサルタントやアドバイザーを名乗って管理組合に近付いてきます。それらの業者が良心的かどうか、答えの出ない問題に頭を悩ませるぐらいなら、最初から管理組合の立場に立つことが約束されているマンション管理士のサポートを受けて最適な業者を選ぶ方が間違いないでしょう。

(2)国家資格「マンション管理士」誕生の特殊な背景

マンションのストック数が年々増加し、マンション管理組合と管理業者との間でトラブル、紛争、訴訟が頻発するようになってきたことを受け、平成13年8月に『マンション管理適正化法』が施行され、その中でマンション管理士という国家資格が定められました。

法律というものは、「社会問題化」しないと整備されませんから、管理会社の横暴がどれほどであったのか想像に難くありません。

マンション管理適正化法は3本の柱で構成されています。

  • 管理業者の登録制
  • 管理会社への管理業務主任者配置
  • マンション管理士(国家資格)制度

最初の2つは、業者である管理会社側を規制するもので、通常の消費者保護にかかわる法律であればそれだけで十分なところですが、『管理会社を規制するぐらいでは管理組合を守ることはできない』として作られたのがマンション管理士制度なのです。その理由は『管理組合の置かれた特異な環境』にあります。

  • ほとんどの管理組合が、主体的に管理会社を選ぶ余地のないまま発足させられる
  • 売主が物件を売るために販売時の管理費・修繕積立金を不当に安く設定されている
  • 売主の息がかかっている管理会社が、管理組合の利益より売主の利益を重視する
  • 管理会社が管理組合の財布の中身を掌握している

これでは理事会が管理会社に立ち向かおうとしても、簡単に言いくるめられてしまいますよね?前提からして“アンフェア”なのですから当然といえば当然、管理会社と管理組合の二者の関係性だけで管理組合を正常に運営するのは不可能なのです。

管理組合を台車に例えると、管理会社は一つの車輪にすぎません。管理士という車輪が加わって両輪がバランスしてこそ、車力である理事会が真っすぐ引っ張っていくことができるのです。

(3)「そこにいる」だけでコストダウン

管理の状況に何らかの具体的な不安・不満を持って当社に依頼してきた理事長さんたちは、実際に活用してそれらの課題が解決したことを大変喜んでくれます。そして、課題解決力以上にご満足いただいているのが、当初期待していなかった以下の効果です。

  • 以前は課題と気づかずスルーしていた日常のささいな事柄から大きな改善テーマを導き出す「提案力」
  • そこにいるだけで管理会社の怠慢や度を越えた利益追求を阻む「抑止力」

問題とは気づかずスルーし続けたものが積もり積もって大きな問題になった反省から、改善がひと段落した後もほとんどのお客様が顧問契約を継続してくださっています。実際に活用して感じる効果については、利用者の声を是非ご覧ください。

(4)デキる理事長こそ管理士を必要とする

この記事を目にされている時点で既にそうなのですが、管理士の活用を検討される理事長さんは、いろんなことをよく勉強されていて、それが高じてマンション管理士の資格を取得される方もいらっしゃるほどです。そこまで勉強してセミプロと言ってもいいレベルになると、過去の判例などに触れ、理事会で何かアクションを起こすことが将来の訴訟リスクに繋がりかねないことに気づきます。訴えられないまでも、悪い評判を流されてマンションに居づらくなるのは、頑張った結果としてはあまりにも寂しいものです。プロの第三者として管理士を活用すれば、そのリスクを肩代わりしてくれますし、そもそも将来そのようなことにならないようサポートしてくれます。

2.理事会で検討をスタートする

まず、理事会で「管理士活用」の議論をする際は、
議論の場から利害関係者である管理会社を外すことをお勧めしています。

なぜなら、
「私(フロントマン)もマンション管理士の資格を持っている」
「我が社にもマンション管理士は多数いる」
「だから、わざわざお金を払ってこれ以上管理士を増やす必要はない」

といった具合に横やりを入れる管理会社があるからです。自分たち以外にマンション管理の専門知識や経験を持ったプロが入ることで『不都合な真実』が暴かれるのはいろいろ都合が悪いのでしょう。確かに管理会社にも管理士資格の保有者がたくさんいます。しかし、それは管理士が本来求められる役割を果たすためではなく、「一定の知識を持っている証拠」代りにしているに過ぎません。

これに対して当社の目的は、「マンション管理士」の仕事を通して

  • 管理会社一社の限定的な経験やノウハウにとどまらない「問題解決力』や『合意形成力』
  • 管理会社業務の『チェック機能』や緊張感をもって業務遂行させるための『抑止力』
  • マンションの住み心地と不動産価値を高める『提案力』

を提供することです。

つまり、管理会社と管理士事務所とでは、資格保有の目的も資格者に与えられる役割も全く異なるのです。管理士を活用すると管理会社とダブルコストになるのではないか、と心配される方がいらっしゃいますが、同一サービスに2回お金を支払うという意味のダブルコストには決してならないことがおわかりいただけると思います。

さて、前置きが長くなりましたが、理事会の場で管理士の活用について議論する際には、本サイトに書かれた内容を、できればマンションの現状を交えながらあなた自身の言葉で話していただくと伝わるものがあると思います。難しければそのまま読んでもらってください

(⇒配布用ファイル作成・添付)

管理士活用の提案に対していい感触が得られたら、次回具体的な事務所をピックアップして議論することの了解を得ましょう。感触が掴めない場合も、具体的なサービスや事例に触れた方がイメージしてもらいやすい、という理由で次回もう一度議論するように誘導しましょう。

3. 管理士事務所の候補を選ぶ

なかなか「独立してメシが食えない」マンション管理士業界ですが、管理士事務所の数は着実に増えてきおり、当社のように複数管理士を抱える事務所から個人事業主まで、インターネットで検索するとたくさんの事務所がヒットします。

さらに、都道府県単位で「マンション管理士会」という団体があるので、問い合わせれば所属のマンション管理士を紹介してくれます。行政が開催するマンション管理相談会で相談員を務めているのは、この団体の管理士です。また、理事会メンバーの身近にマンション管理士がいれば、紹介してもらうといいでしょう。

それらを比較しながら事務所いくつか選んで比較しますが、

比較のポイントは主に3つです。

①管理士の経験、実績が豊富か
②管理士の得意分野が管理組合のニーズに合っているか
③管理組合のニーズに合ったサービスと料金設定になっているか

①は、もっとも大切なポイントです。マンションは個別性が高いので、件数をこなせばこなすほど、新しい知見が身に付き提案の幅が広がります。②は、プロフィールを確認することで得意分野が想像できます。例えば、管理費の滞納を何とかしたいのであれば、建築士兼務よりは司法書士兼務の管理士が適任です。③には管理士の「マーケティング力」や「提案力」が表れていると考えてください。利用したくなるような魅力的な内容になっていれば、活用してからの提案力にも期待が持てます。ちなみに当社はここの部分に様々な工夫を凝らしています。

例えば、本当に困っているマンションにこそマンション管理士のサービスを届けるために、ITツールを活用した安価なオンライン顧問サービス(月額9,800円~)を提供しています。また、使ってみてもらわないと効果を実感しづらい顧問契約は「お試し料金」として最初の3ヶ月を50%OFF(半額)でお引き受けしています。今では「大規模マンション管理組合のお手本」として様々なメディアに取り上げられる「ブラウシア管理組合(千葉市)」も、50%OFFの「お試し料金」からスタートしています。

その他にも、顧問契約書に『契約期間中でも違約金なしで解約ができる条項』を盛り込むことで、サービス利用のハードルを下げるとともに、そのようなことにならないよう自らにプレッシャーをかけています。