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マンション大規模修繕を成功に導く9か条 その7

2015.5.14~メルマガ第81号~

今号のお題:マンション大規模修繕を成功に導く9か条 その7

◆設計監理者(設計事務所・一級建築士)の功罪とは?その①

管理組合が大規模修繕工事をより安全に遂行するための手段として、技術コンサルタントとしての設計監理者(設計事務所・一級級建築士など)を採用するマンションが増えてきました。
設計監理者に大規模修繕の計画段階から竣工(完成)までリードしてもらうことで、管理組合が施工業者と直接やり取りする責任施工方式よりも安心面が向上し、かつ煩雑さが軽減されることになります。
一方で、設計監理者の活用においては、残念ながらいくつかの課題や問題点も出ており、必ずしもすべての設計事務所(一級建築士)が管理組合の役に立っているとは言えません。

ここでは活用における課題と改善方法を考えてみます。

☆設計監理者(設計事務所・一級建築士)の課題①:施工会社との馴れ合いや癒着

これは最も残念なことですが、大規模修繕工事の設計を手がける設計事務所や一級建築士の多くが、施工業者から金銭授受や便益供与を受ける密接な関係にあります。

当社には、管理組合の理事さんから

「○○一級建築士事務所を信用してお願いしていたのに、●●工務店からマージン授受の話を掴んでショック。どうすれば良いですか?」
「●●設計が施工業者の選定で特定の施工業者を強く推薦するのでおかしいと思ったら、、、」

といった相談が後を絶ちません。

当社のように修繕業界出身でない人間から見ると、本当に特異な業界です。

設計事務所と施工業者が「技術に関する情報交換や交流」を持つことには大賛成です。修繕業界の動向や改修に関する最新技術などを提供しあうのは、最終的に顧客である管理組合の利益につながります。

しかし、「金銭に絡む情報交換や交流」は、結局「業者間の馴れ合いや癒着」につながります。建設業界でいうところの談合体質が色濃く残っている業界と言えます。

マンション修繕業界の常識は世間の非常識、であることを実感します。

では実際に設計監理者と施工業者との馴れ合い・癒着とはどのようなものを指すのでしょうか?

1)特定の施工業者が管理組合から選ばれるように設計監理者が調整し、その見返りとして施工業者から設計監理者へリベート(バックマージン)

設計監理者と施工業者が同じ業界団体の会員として加盟しているような場合、かなりの確率で馴れ合いがあります。特定の施工業者から年間で億単位のお金を受け取っている設計監理者があるという情報はよく耳にします。

施工業者から見れば、管理組合は一見さんですが、大規模修繕案件(管理組合)をたくさん抱えている設計監理者は大口のお客様ということです。

2)金銭のやり取りではなく、設計監理者が建物劣化調査を行う際に施工業者からスタッフをタダで提供してもらい作業をさせ、その見返りとして管理組合が施工業者を選ぶ時にその施工業者を優遇(出来レース)

細かく言えばもっといろいろと馴れ合いの仕方はあるのですが、大きくはこの2つです。いずれにしても、管理組合の利益に貢献すべき設計監理者の多くが施工業者と何かしらの馴れ合いや癒着に染まってしまっているのは残念なことです。

・設計監理者と施工業者との馴れ合いや癒着を防ぐにはどうすれば良いか?

残念ながら設計監理者と施工業者との馴れ合いや癒着を100%防ぐことは難しいです。

そこで当社サービスでもある「セカンドオピニオン業務」で実践しているやり方を以下に記します。

・設計監理者の選定基準を厳しくする

例えば

「過去のコンサルティング実績から施工業者名を出させる」
(実績を見ればどこの施工業者と付き合いがあるかがわかります)

「特定の施工業者との癒着・馴れ合いの噂のある会社を選定しない」

「設計監理報酬が著しく安いところは採用しない」
(安い分、施工業者からのバックマージン等で帳尻を合わせるのです)

「見積に当たり施工業者と名目如何を問わず一切の便益供与などを受けない旨の誓約書を提出させる」

・設計監理者に施工業者選定に関与させない

設計監理者の技術者としての専門性は買うけれど、施工業者選定は管理組合が独自に行うことで癒着可能性を防ぎ、修繕工事費の高止まりを防ぐことが可能となります。

また、どうしても設計監理者に施工業者選定の支援を受ける時には、施工業者の見積参加基準を厳しくしすぎないことも重要です。
付き合いのある大手施工業者しか見積もりに参加できないようにする可能性があります。

当社ではこれらの支援として「セカンドオピニオン業務」(理事会・修繕委員会のアドバイザー・プロ理事のようなもの)を行っていますが、これは管理組合の利益をより高めるための一つの方法だと考えています。

(設計監理者の功罪とは?その②へ続く)

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