コラム

管理組合が「ぶれない」運営をするために必要なこと(4)

2014.05.13~メルマガ第58号~

【今号のお題:管理組合が「ぶれない」運営をするために必要なこと(4)】

このコラムでは、中~大規模マンションの管理組合運営の課題と
改善提案について、これまでの経験を踏まえたコラムを書いてみます。

これまでのコラムでは、

・理事会は「役員の数」よりも「会議の質」を重視するために、
多すぎる役員の定数を減らしたり、役員の任期や交替の仕方を
変えることが重要である。

・理事会役員の人数や任期を改善したら、今度は理事会の継続性向上や
活性化のための仕組み作りが必要である。

・理事会の継続性・活性化のための方策として、

○理事会引継ぎマニュアルを制作して運用している事例
○理事会の過去の歴史をまとめ、読み合わせをしている事例
○管理規約に「前文」を制定し、代々守っていく事例
○年間スケジュールを作成してプロジェクトを実行する事例

を紹介しました。

◆前回コラムはこちら!◆

◆事例5:理事の役職別にマニュアルを作り引き継ぐ管理組合

東京都足立区の大規模マンションでは、
理事会役員が20名以上いて、役職もかなりの数になります。

役職が細分化されることで、一人あたりの負担が減る反面、
一人ひとりが自分の役割を理解しないと停滞するリスクがあります。

そこで、理事会全体としてのマニュアルではなく、
役職別のマニュアルを作成することに。

・○○理事の役割とは?
・具体的な仕事の内容(毎月/年○回、総会時に発生する仕事など)
・○○理事に向いている人とは?
・来期への引継ぎ事項
・一年間取り組んだ感想、来期の○○理事へ改善検討してもらいたいこと
など

と役職別に書き込む内容を共通化させて、
理事さんが思い思いに書き込んでいきます。
(我々がヒアリングして作らないことがポイント!)

そして理事さんが一年の終わりを迎えるにあたり、
引継いだマニュアルにコメントを足してゆき、
さらに精度の高いマニュアルにして、来期へ引き継いでいく。

マニュアル更新を通じて、自分達で運営のタスキをつないて
います。

◆事例6:新規入居者向けのガイドブックを作成し、入居後に説明する管理組合

千葉県千葉市の大規模マンションでは、

・マンション内のルールやマナー
・イベント情報
・各種届出
・共用施設案内
・管理組合について

などをわかりやすくまとめた
「新規入居者向けのオリエンテーション資料」
を製作しています。

新築時に分譲主から配布された「生活のしおり」も良いのですが、
新築時から時間が経っていることと、文字が多くページ数も多いと
なかなか読む気になれないものです。

そこで、なるべく10ページ程度にまとめ、イラストや図・写真を
豊富に取り入れた小冊子の形にしています。

さらに(ここがポイント!)この小冊子を使って、
新規入居者との読みあわせ会を行っています。

せっかくの冊子も、読まれなければ意味がありません。
そこで、入居後に集会室へ招いて、対面で説明しよう、と。

こちらのマンションでは月1回、
その月に入居した区分所有者や賃借人に集まっていただき、
この小冊子を使って内容の読みあわせを行うようにしています。

当初は私が説明していましたが、今では管理会社へ引継ぎ、
参加できる理事さんに立ち会っていただき、
毎月行われています。

新規入居者としては、管理会社(管理員さん)と顔見知りに
なることができますし、理事さんとは同じ住民同士、
生活面で聞きたいことも聞けるので、安心感が生まれます。

また理事会・管理会社としては、
管理組合について学んで頂くことで、
将来の「主体的な理事の卵」を育てる効果もあります。

管理組合がぶれない運営をするためには、
理事会や住民だけでなく、これから入居する方への
アプローチも長い目で見れば非常に効果的なのですね。

(次号に続く)

★中規模・大規模マンション管理の問題解決と合意形成は得意です!
http://e-sumigokochi.com/sougou/komon/

以上「閉店したペーパームーンのケーキが無性に食べたい」深山州でした!

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