コラム

大規模マンションやタワーマンションで清掃を改善したい!②

2016.4.21~メルマガ第102号~

[今号のお題:大規模マンションやタワーマンションで清掃を改善したい!②]

◆大規模マンションやタワーマンションで清掃を改善したい!②

特に都心のタワーマンションや大規模マンションで、居住者から必ずといってよい程に話題となるのが、

・清掃が汚い

というものです。
マンションが高級であればあるほど、クレームになりやすいのが清掃です。
そして清掃がクレームになりやすい理由には、

・あまりにもグレーが多すぎる「清掃の仕様」
・管理組合(住民)が指摘しないとなかなか出てこない「課題点」

があること、そして、マンション管理業界が学ぶべきは

「ただ単に掃除するのではなく、美しさ・快適さへの飽くなき向上」

であることを、前回メルマガでお話ししました。

※前回メルマガ記事はこちら

◆どうやって清掃を改善させるか

単に清掃の仕様を細かくしたり、清掃してほしい箇所を厳しく注文するだけでは、
「その場所が」「一時的に」改善されても、すぐ元に戻ってしまいます。

改善してもらうための第一歩は、管理会社(清掃会社)へ以下のことを伝えて、
どんな改善ができるのかをヒアリングすることです。

(1)清掃スタッフが清掃を「単純作業の繰り返し」と捉えてしまい、清潔さに対するアンテナを張っていないのではないか
(2)管理会社に清掃のノウハウが乏しく、清掃業務を協力業者へ再委託(丸投げ)して依存しているのではないか
(3)清掃の改善提案(有償でも良い)を出すことを躊躇していないか
(4)ホテルや式場など、ワンランク上の場所の清掃と自分たちの清掃との違いを考えてもらえないか

まずは、今の会社に気づいてもらい、清掃のあり方を根本的に見直してもらうことです。

(1)清掃スタッフが清掃を「単純作業の繰り返し」と捉えていないか

現場スタッフに限らず、その上司に当たるマネージャークラスが、清掃を「単純作業に繰り返し」と認識している、または長年作業を繰り返しているうちに、無意識に思考が固まっている可能性があります。
しかし、清掃は単純作業ではありません。同じ箇所を清掃することには変わりありませんが、居住者の入れ替わりや天候により状況は変わります。
また、単純作業化してしまうと、仕様に書いてある箇所以外に目が行き届かなくなります。
例えば、スタッフに廊下の床清掃を強調した指示をすると、壁や天井、器具には目が行かなくなる可能性があります。

(2)管理会社が清掃を協力業者へ再委託(丸投げ)して依存していないか

管理会社が清掃業務を再委託することに問題はありません。管理会社が元請けとして責任をもって協力会社と協議し、または協力会社をチェックしているか、という視点が欠けているところが多いです。
管理会社の中に清掃のプロフェッショナルが少ないのも、丸投げ依存する一因でもあります。

(3)清掃の改善提案(有償でも良い)を出すことを躊躇していないか

より良い環境づくり・美観や清潔さの向上のために、マンション居住者は現状の契約内容以外の改善提案を求めています。しかし、管理会社はなかなか提案をしません。
なぜか?新築時に契約した清掃業務の内容に誤り(不足)があったことを、自ら認めることになるのを恐れているからです。
管理組合から「なぜ当初にちゃんと清掃の設計をしなかったのだ」と責められ、現状の委託料の中で業務を履行するように求められるのを恐れているフシがあります。
しかし、新築当初に最善を尽くして考えた清掃仕様が現実と異なることは致し方ないことです。住民のゴミ出しマナーが悪く、その仕訳に想定外の時間を費やさざるをえない、ということは十分に考えられます。
特に賃貸化が進み入居者が頻繁に入れ替わる都心のマンションや、外国人入居者が多く入居するタワーマンションでは、想定外のことが多いでしょう。
本質的に居住者は「快適な居住環境」をマンションに求めているのですから、行き届かない環境を居住者に強いるほうが不誠実です。どんどん提案してほしいものです。

(4)管理会社はホテルや式場などワンランク上の環境での清掃を勉強しているか

出張でホテルに宿泊するとよくわかりますが、スタッフは実に整然とスピーディに働き、その姿勢がホテルの景色になり、使っている道具がホテルの商品の一つになっています。
一部屋当り○分で、やることは○○と○○と○○と、、、と、実にきめ細かい清掃仕様が決められている上に、廊下やエレベーターで宿泊客とあった時の対応も丁寧で見事です。
タワーマンションは「ホテルライクの生活」を売りにして販売している以上、それを引き継いだ管理会社もこのレベルを追求しなければなりません。

◆清掃とは何ぞや?を今一度考える

マンション管理業界は、清掃=仕様で決めた箇所を掃除するだけでなく、「自分たちの活躍が居住者の快適な暮らしを支え、美しい建物を維持し、資産価値を守る大切な仕事の一翼を担っている」という高い意識を持って取り組む必要があります。

また、クライアントであるマンション管理組合は「清掃を通じて何を求めているのか」を管理会社へ伝え、清掃の方向性を共有するべきです。
そうでないと、いつまでも「あそこが汚い」「なんでやってくれないのだ」という不満をぶつけるだけで、根本解決にならないでしょう。

(続く)

以上「清掃スタッフが現場を一番知っている」と確信する深山 州のコラムでした!

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